2007/04/03 (Tue) ガラスに映る空の青 2

(創作シリーズ:BL。苦手な人・解んない人は見ないようにー。)


 どうでも良いが、レオが男であることを僕が知ったのは、なんてことない、その着替えの真っ最中を目撃してしまっただけだ。入学したばかりの高校では同じクラス、勿論女子生徒として登校している高木零緒を男だなどと疑ったことすらない。その高木零緒が、公園の男子トイレに入っていくところを見かけたら、気にならないわけがない。そして僕がレオを追って男子トイレに入ると、そこには――…。
「大体、何で榊第二高校の学ランなんかに着替えて…」
 そう。レオは今、男子校である榊第二高校の制服を着ている。ヅラを取って学ランを着れば、まぁ…男子生徒に見えないことも無い。
「俺は元々榊第二の生徒だ!」
「……は?」
「三日前までは確かにそっちに通ってた。俺は榊第二を受験して榊第二に入学した。共学の金城東を受験して金城東に入学したのは俺じゃない。俺は零緒じゃない。高木一依(かずい)だ」
 そこまでを一息に言うと、…えぇと、非常にややこしいのだが、本人が言うところの『一依』は俯いた。
 そして、僕が呆気に取られて何も言えずにいる間に、続ける。
「四日前までは確かに女の零緒本人が金城東に通ってた。俺だって榊第二に通ってたさ。今俺が女装して金城東に通ってるのは、零緒が狙われてたからだ」
「………狙われてた?」
 その一言に無意識に反応する。その僕をちらりと見て、…えぇと、カズイは言いにくそうに言った。
「…零緒は一度強姦魔に遭ったことがある。それからは俺達も十分に注意してたんだが――…また、何か良からぬ輩が零緒を付け狙ってるからな。俺は零緒のフリをしてそいつが諦めるまで金城東に通うことにしたんだ。どうやって諦めさせようかと思ってたが――…まぁ、お前みたいなのが居れば大丈夫だろ。お前くらい顔が良けりゃそいつも諦めるだろうしな」
 はぁ。そらどうも。いまいち事態が飲み込めないのだが、つまりはそいつを撃退するために、こいつは女装してまで金城東に通ってるってことだ。
「…わかった。協力するよ」
 まぁ、最初から協力しないつもりはなかったけど。僕はどうも、こういう話に弱い。僕が少し協力するだけでその子が救われるのなら、それで良いと思う。
「…サンキュ」
 僕の言葉に、カズイはニカッと笑いかけた。…不覚にも、その笑顔にくらりときたことは言うまでも無い。


〈第三番へ〉
 

***
ようやく事情が明かされました。
そしてまた主人公の名前を明かすのを忘れました。
…つ、次こそは!

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