2007/05/20 (Sun) ガラスに映る空の青 6

(創作シリーズ:BL。知らない人や分からない人はご注意。)

 浅見がなんだかお気楽な男子――斉藤と言ったか――に連れられていくのを見た。あいつのことはよく知らないが、浅見と仲が良いのなら…浅見は、話してしまうかもしれない、と思った。
 浅見は気が動転していたからまだしも、冷静な状態の人間がこの話を聞くとなれば、絶対、何かしら気付くだろう。しかも、斉藤は見るからにそういうことに鋭そうだ。
 俺の話の矛盾点。
 気付いていないのは、きっと浅見だけだ。
 浅見のことは、前から知っていた。興味があった。ただ、それだけのこと。この興味を、この気持ちを、何と呼ぶのかは分からない。
 友達になりたいと思ったわけじゃ、なかった。俺のこの冷めた性質から言えば、必要以上に他人と馴れ合うのは好まないからだ。俺は、レオが居ればそれでよかったのだから。
 だからこそ、この、気持ちが分からない。よくも知らない他人に執着している、今の自分が。よくわからないから、近づこうと思った。もっと知って、もっと執着して、そして。
 ――それで傷ついたとしても、俺はきっと惜しまないと思うから。
 そんなことを考えながら、うとうとと、俺はまどろみの中へ落ちていった。

 ………。

 「高木さん、ちょっといい?」
 やっぱりと言うか、胡散臭い笑顔を貼り付けたその人物に、俺は呼び止められた。誘導されるままに、屋上への階段を上がる。何を聞かれるか、何を言われるかってのは、大体の見当がついていた。
 怖くは無かった。
 ただ、壊されたくなかった。
 まだ知らないものを、知る前に壊されるのだけは、イヤだった。
 屋上の扉が開く。開いた瞬間、勢いの良い風が俺と斉藤を揺さぶった。良い風だねぇ、などと笑いながら、斉藤は伸びをした。
 屋上の扉を閉める。
「さぁて、早速だけど、本題に入ろうか。昼休みって言ってもそんなに時間は無いだろう?」
 頷く。
「陸から話はきいてる。訳があって女装してるってのも、わかった。けどね、ちょっと、気になることがあって」
「わかってる」
 わざと地声を出して見せる。正体を知ってる人間を相手に、女声を使うのも気が引ける。今ばかりは、演技もほどいた。
「俺の話に矛盾でもあったんだろう?」
 言って、笑って見せた。余裕ぶって見せた。
 本当は、…――余裕なんか、何も無いくせに。


〈第七番へ〉
 

***
お久しぶりの更新です。どうも、お久しぶりです(こら
行き当たりばったりすぎて話が変わってきました。当初考えてた展開は今考えると中々気に入らないな、と思って。
ばっさり変えてみた。
空青は毎回そんな感じで進めてます。最終的にどんな形になるのか、今考えてるものとまた変わってくかもしれないんですが、書いてるこっちが楽しみです。
空青はきっちり設定決めてないのでね。書きたい内容を書きたいと思ってます。

今回はカズイ視点でしたよと。
佳境に入った…か?

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